
介護施設にはユニット型と従来型がありますが、どちらが働きやすいのか悩んでいる人もいると思います。
実際に働いてみるのが1番ですが、転職が必要になる人もいるので事前に分かりたい人もいるでしょう。
結論から言うと身体的に楽なのはユニット型で精神的に楽なのは従来型です。
介護施設で8年働いて私が感じたメリット・デメリットを踏まえて解説していきます。

ユニット型のメリット・デメリット
ユニット型は10人程度を1つの単位として考える方法で、利用者1人ひとりに合わせた介助を行える特徴があります。
利用者は全員個室で過ごすせるため、プライバシーが守られやすいです。
職員側から見たメリットとしては以下の2つがあります。
- 肉体的負担が少ない
- 自分のペースで仕事ができる
順番に解説します。
肉体的負担が少ない
ユニット型は利用者を10人単位で見るため、従来型に比べて肉体的な負担が少ないです。
従来型では1人でトイレ誘導したり移乗介助機会が多いですが、ユニットケアでは少なく済みます。
そのため従来型に比べると肉体の負担が少なくなる傾向になるのです。
自分のペースで仕事ができる
従来型だと常に同僚と仕事をするので、合わせて仕事をしなければならず自分のペースで仕事をするのは難しいです。
しかしユニット型は1ユニットを1人で見るため、仕事を覚えてしまえば自分のペースで仕事ができます。
容量よく業務をこなせば、早く仕事を終わらせることも可能です。

ユニット型のデメリット
肉体的に楽で自分のペースで仕事ができるユニット型ですが、デメリットもあります。
特に大きなデメリットが夜間帯に負担が増えることです。
ユニット型は日中は1ユニットを見ればいいですが、夜勤中20人を1人で見る必要があります。
日中に比べて対応する利用者数が増えるだけでなく、問題がおきた際の対応も1人でする必要があるため精神的に辛いと感じることが増えます。

しかし慣れると自分のペースで仕事ができるので、1人で仕事がしたい人にはおすすめの働き方です。
従来型のメリット・デメリット
従来型は40人程度を単位として介助を行うので、常に同僚と一緒に仕事ができるのが特徴です。
1人で対応する機会が少ないので、安心して仕事ができます。
メリットとしては以下の2つです。
- 精神的な負担が少ない
- 利用者の状態について他の職員に相談しやすい
精神的な負担が少ない
従来型は見る利用者の数が多いため、常に複数人で介助を行います。
帰宅願望が強い利用者の方がいても、他の職員と協力して対応できるので安心して対応ができます。
ユニット型のデメリットで挙げた夜勤中の対応についても、従来型なら2人以上で対応できるので問題になりません。
そのためユニット型に比べて精神的な負担が少ないといえるでしょう。
利用者の状態について同僚に相談しやすい
従来型は常に同僚と利用者をみているため、利用者の状態について相談がしやすいです。
相談がしやすいと利用者の変化に早く対応できるため、大きなメリットといえるでしょう。
ケアの変更についても自分だけでなく他の人の意見も取り入れられるので、利用者に合わせた内容にできます。
従来型のデメリット
従来型のデメリットは肉体的に負担が大きいことです。
特に利用者の臥床や入浴の際に移乗が多くなり、腰に負担がかかることが増えます。
腰を悪くすると日常生活に支障がでるので、ストレッチや腰痛ベルトを付けるなど対策をしておきましょう。
またユニット型に比べて介助が流れ作業になりがちになるので、働きがいを感じにくいこともデメリットの1つといえます。

メリット・デメリットを理解して自分にあった施設形態で働こう
ここまでユニット型と従来型のメリット・デメリットをみてきました。
ユニット型は対応する利用者の数が少ないため
- 肉体的負担が少ない
- 自分のペースで仕事ができる
のが特徴です。
従来型は同僚と相談しながら仕事ができるため
- 精神的な負担が少ない
- 利用者の状態について他の職員に相談しやすい
特徴があります。
デメリットとしてユニット型は夜間帯の対応人数が増え急変時も1人で対応する必要があるので、精神的な負担が大きです。
従来型のデメリットは臥床介助や入浴介助での移乗が増えるので肉体的な負担が増えます。
これらのメリット・デメリットを踏まえて各施設形態がおすすめの人は以下の通りです。
- ユニット型:ある程度キャリアを積んで、自分のペースで働きたい人
- 従来型:介護の仕事を始めたばかりで、同僚と相談しながら働きたい人
もちろん始めからユニットで働きたい人はそのまま働いても大丈夫です。自分が働きやすいと思う施設形態を選択してください。
今回はこれで終わりです。最後まで読んでくださりありがとうございました。